世界的に海洋汚染を招いているプラスチック製品が壊れて微小になった「マイクロプラスチック」などの流出防止に向け、山梨県は河川でのマイクロプラスチックやごみの実態調査に乗り出しました。釜無川や富士川などの5河川のデータを基に検討し、河川を通じた海洋ごみの流出抑制計画を年度内に策定する方針。県によると、内陸県で海洋ごみの流出抑制に向け計画を作るのは山梨が初めてです。
県森林環境総務課によると、河川の調査は釜無川、笛吹川、富士川、桂川、丹波川の5河川8地点で実施します。10月4日には中央市内の釜無川で、委託先の環境調査会社の社員が特殊な網でマイクロプラスチックを採取。甲府一高の生徒5人も参加して、河川敷で発泡スチロールやカップ麺の容器などのごみを回収しました。同様の調査を7地点で実施し、県内におけるマイクロプラスチックの汚染度などを明らかにします。
県は11月に計画策定に向けた検討会を設置します。学識経験者や消費者団体、自治体の環境部門担当者などがメンバーになる見通し。また、河川の下流域の東京都や静岡県、神奈川県の担当者もオブザーバーとして参加して連携を図ります。3回の検討会でマイクロプラスチックの調査結果などを示し、発生抑制対策などの意見を取りまとめます。県民意見の公募手続きを経て来年3月に計画を決定します。
同課は「身近な河川を通じて海にごみが流れ込んでいるとされています。内陸県の山梨としても計画を作り、ごみの流出を抑えていきたいです」としています。
イベント名 | 県河川の微小プラ調査 |