レポート
2019.09.12

海洋ごみ 生き物への影響伝える

 甲府市は小学生にプラスチックなどの海洋ごみについて考えてもらおうと、環境学習講演会を開いています。子イルカに釣り糸が絡まったり、ウミガメがクラゲと間違ってレジ袋を食べたりするなど具体的な例を紹介しながら、河川にごみを捨てないよう呼び掛けています。

 海洋ごみ問題を巡っては6月に大阪で開かれた20カ国・地域首脳会議(G20サミット)で議論され、2050年までに海洋プラごみによる新たな汚染をゼロにすることを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」の宣言が採択されました。甲府市は問題を受け、県内で環境教育活動をしている「HOOKかんきょう『協育』事務所」の野沢健夫代表に講師を依頼し、7~9月に10カ所で子ども向けの講演会を開くことにしました。
 7月23日に中道南小児童クラブで開かれた講演会には1~6年生の児童25人が参加。野沢さんが伊豆諸島・御蔵島で尾びれに釣り糸が絡まったイルカが命を落とした実話を基にした絵本「イルカのKちゃん」を読み聞かせたほか、体の大きなクジラもプランクトンと一緒に海洋プラごみを食べて死んでしまうことを紹介。「海につながる河川のごみを減らすことで、海洋ごみをなくすことができる。みんなにもできることはある」と呼び掛けました。
 中道南小6年の寺鼻葵晴さんは「ペットボトル飲料ではなく水筒を使うことで、プラスチックごみを減らしていこうと思った」と話しました。市環境保全課は「海洋ごみの削減を意識するきっかけにしてもらいたい」としています。

イベント詳細

イベント名環境学習講演会
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