国土交通省甲府河川国道事務所は10月8日、富士川水系の河川整備計画を点検するため、フォローアップ委員会を設置しました。甲府・県立図書館で初会議を開催。国は河川整備計画が策定から14年が経過する中で気候が変動していることなどを踏まえ、専門家から意見を聴取し、計画の見直しを含め検討します。
委員会は河川防災などの専門家13人で構成し、座長には山梨大大学院の末次忠司教授が就きました。事務所担当者が2006年に策定した現在の計画について、富士川や釜無川は1982年の台風10号、笛吹川は59年の台風7号の戦後最大規模の洪水に耐えうる計画になっていることなどを説明しました。
昨年10月の台風19号では整備計画の目標水量を超過した洪水はありませんでしたが、堤防際までの河岸浸食や護岸の損傷が発生したことなどを報告。現在、実施している河床の掘削工事や堤防整備の進捗状況などについても説明しました。
委員からは「上流だけでなく、下流を含めた河川整備を検討すべき」などの意見が出ました。末次教授は意見集約し、「計画変更を含めて内容の検討を進めてほしい」としました。
フォローアップ委員会は年内に1回開催し、計画に基づく河川整備事業などを評価しています。事務所担当者は「気候変動で豪雨災害が全国各地で発生しています。委員からの意見を参考に今後の対応を検討していきたいです」と話しました。
イベント名 | 富士川水系 防災見直しへ |