レポート
2020.07.27

丹波山アユ名産地に 漁協 大菩薩嶺の水で養殖 観光機構 干物に加工し販売へ

丹波山村で、アユの名産地として売り出す動きが活発化しています。村内を流れる丹波川は、アユの味の濃さや、車を止めてすぐ釣りができる環境が好評で年々釣り人が増加。地元のアユ人気をさらに高めようと、丹波川漁業協同組合とたばやま観光推進機構は養殖や商品開発などに乗り出しました。

 丹波川漁協によると、多摩川源流にあたる丹波川では、毎年5~6月に漁協が約500キロのアユを放流。年々リピーターや女性の釣り人が増え、2017年に646人だった釣り人が19年には181人増の827人となりました。
 人気の上昇を背景に、漁協は加工品作りや釣り堀用の活用を見据え、6月下旬から村営釣り場内にあるいけすで養殖を開始。広さ50平方メートル、水深1・2メートルで、県水産技術センター職員の指導を受けて5千匹の稚魚を育てています。村にまたがる大菩薩嶺の沢から流れ込む水で養殖し、丹波川のアユとは違ったPR方法を検討します。また昨年初参加した、アユのおいしさを競う「清流めぐり利き鮎会」(高知県)に来年以降も参加し、入賞を狙い村の知名度を高めます。
 一方、たばやま観光推進機構は7月上旬から、村営釣り場内の加工所でアユの商品開発を始めました。丹波川漁協の養殖魚や釣り人から買い取ったアユを背開きの干物などに加工し、市内外の小売店などで販売します。「丹波川のアユは良好な水質が影響してか濃厚な味や強い香り、黄色みがかった体色が特徴」(漁協)で、おいしさの理由を解明するため生態調査を研究機関に依頼する予定です。
 漁協の木下栄和組合長は「人気が高まっている丹波山村のアユをもっと有名にし、村を元気にしたい」と意気込んでいます。

イベント詳細

イベント名丹波山アユ名産地に 漁協 大菩薩嶺の水で養殖 観光機構 干物に加工し販売へ
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