甲斐市宇津谷の山田健一郎さんは、自身の短歌を収載した歌集「ほたる舞ふ里」を自費出版しました。地元に生息するホタルや地域の自然などを題材に詠んだ373首を紹介しています。
農業を営んできた山田さんは還暦を過ぎた2004年、趣味で短歌の創作を始めました。現在は月2回、山梨文化学園(甲府市北口2丁目)の短歌教室に通い、日常生活や家族、地域の自然などをテーマにした短歌を仲間同士で発表し合っています。
80歳となったことを機に、歌集の自費出版を決めました。30年以上、自宅周辺を流れる六反川のホタル保護活動に取り組んでいて、ホタルにちなんだ歌が多いことから「ほたる舞ふ里」と名付けました。
歌集では、04年から19年に詠んだ作品を収載。ホタルを鑑賞する女性の胸元にホタルが止まった様子を表現した「河岸にほたる愛でゐむ女ゐて舞ひ交ふ幾つ胸に光らす」や、地域の子どもたちとカボチャの苗を植えた様子をつづった「百本の南瓜の苗を植ゑゆけり児らと穫る日を想ひながらに」などを取り上げています。
232ページ。200部を作り、知人や短歌仲間に配布しました。山田さんは「単価を通じ自然の豊かさを感じてもらい、大切にしようと思ってもらえたらうれしい」と話していました。