秋田県に貸与したクニマスが相次いで衰弱死したことを受け、山梨県が追加貸与するクニマス計30匹の引き渡しが12月21日、完了しました。山梨県から秋田県への貸与は2年ぶり。発送作業を見守った秋田県側の関係者は、再び多くの人たちに見てもらうことに期待を寄せています。
発送作業は、忍野村の県水産技術センター忍野支所で行いました。屋内飼育池で育てた20匹を、酸素と水を詰めたビニール袋に4匹ずつ収容。発泡スチロール箱にこん包し、計5箱を秋田県から来たトラックに丁寧に積み込みました。支所では約300匹のクニマスを飼育しており、今回貸与したクニマスは昨年11月に生まれた個体で、体長は約15センチ、重さは25グラムほどだそうです。
山梨県は2017年と19年に計40匹を秋田県に無償で貸し出しましたが、寿命などで衰弱死した個体もいて、秋田県が追加の貸与を要請。山梨県は今年9月に1歳魚10匹、今回20匹を発送しました。秋田県の田沢湖クニマス未来館(仙北市)に6匹、秋田県水産振興センター内水面試験池(北秋田市)に24匹が振り分けられます。秋田県内のクニマスは計37匹になるといいます。
発送作業を見守った田沢湖クニマス未来館の千葉俊成館長は「県内のみならず、多くの人に来館してクニマスを見てもらいたいです」と期待。山梨県水産技術センター忍野支所の青柳敏裕支所長は「クニマスが今後も自然保護啓発の象徴的な魚になってほしいです」と述べていました。
イベント名 | クニマス秋田で元気に 30匹発送作業が完了 |