レポート
2023.08.09

西湖・山中湖漁協 ブラックバス漁業権の返上検討

来年1月から10年間の県漁場計画案などを審議する県内水面漁場管理委員会(会長・宮崎淳一山梨大教授)が7月11日、甲斐市内で開かれ、県は西湖漁協が外来魚ブラックバスの漁業権免許について、10年以内の返上を検討する意向だと明らかにしました。山中湖漁協も10年後の返上を検討する方針だといいます。いずれも外来生物法で本来は放流が禁止されていることを受けた対応で、バスの駆除に取り組む市民団体は「大きな進歩」と評価を示しています。

 県食糧花き水産課によると、バスの漁業権が認められている3漁協(河口湖、西湖、山中湖)のうち西湖は過去10年、バスの放流はせず、産卵床整備など増殖のみ行っています。漁協は県に対し、増殖も徐々に抑制し「この先10年以内の免許返上を検討する」との方針を示しました。山中湖は放流量の削減を継続し「10年後の更新時に免許を返上することを検討する」との考えを示したといいます。
 一方、河口湖も放流量を削減していますが、遊漁料収入の8割程度をバスが占める状況からの脱却に時間を要し「バスの依存度を低減する」との目標にとどめました。
 委員会の会合には有識者ら委員9人が出席。県側は3漁協の対応方針を踏まえ、バスの漁業権免許の更新を認める漁場計画案を諮問しました。さらに「早期の免許返上が望ましい」とし、新たな収入源の確保などに向けて支援する考えを示しました。
 西湖漁協は過去にもクニマス保護の観点でブラックバスの漁業権返上を検討した経緯があります。県や漁協によると、その後の研究でバスがクニマスの生態系に及ぼす影響は小さいことが判明したといいます。漁協は今回、クニマス保護ではなく、バスの放流禁止を定めた法の順守を目的に免許返上を検討する方針を示しました。
 会合は、バスの駆除活動などに取り組む団体「全国ブラックバス防除市民ネットワーク」(事務局・千葉県)のメンバーも傍聴。団体の高田昌彦会長は取材に、免許返上を視野に入れた対応について「非常に大きな進歩だと考えています。ぜひ、実現してほしいです」と話しました。
 このほか県側は委員会で、本栖湖のワカサギ、河口湖のニジマスについて、来年1月以降の10年間は漁場計画の対象魚種から除外する方針を示しました。委員会は今後、公聴会などを経て、県の計画案に対する答申をまとめます。県は答申を受け、8月中に計画を策定する見通しです。

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