レポート
2024.05.16

微プラ削減へ生分解ルアー開発 富士河口湖町の企業 

 マイクロプラスチックの削減に向けて、ホテル業などのT・S(富士河口湖町船津、山下茂社長)が、生分解可能なプラスチックでできたルアー(疑似餌)を開発しました。植物由来の原料でできており、水中に残っても5~10年で分解されるのが特徴です。河口湖はバス釣りで人気がある一方、水草などに引っかかり、湖底に残ったルアーがマイクロプラスチック化するとして問題になっていました。全国の釣具店で販売が始まっており、環境負荷を低減できるルアーとして広く普及することが期待されています。
 同社によると、ルアーはABS樹脂などのプラスチック製が一般的。障害物に引っかかる「根がかり」で水中に放置された場合、回収が難しく、水中で劣化が進むと大きさ5ミリ以下の「マイクロプラスチック」になってしまうといいます。実際、同社が日本バスプロ協会などと定期的に行っている河口湖の湖底清掃では、ルアーや、2007年に禁止された軟プラスチック疑似餌「ワーム」が大量に回収され、問題となっていました。
 数年前から生分解ルアーの開発に取り組み、同社が3月、同町大石にオープンした「SDGsまなび館」に、生分解性釣具・生活用品研究所を設立。製造に必要なプラスチック射出成形機も導入しました。
 開発したルアーは長さ11センチ、重さ13グラム。内部に鉄製の重りが入っており、最終的には重りもさびて分解される仕組みです。昨年行った実証実験では、計算上は約5年、水中の微生物量によっては最長10年で水と二酸化炭素に分解されることが分かったといいます。もみ殻を30%以上混ぜ込んで分解速度を高めたタイプは千円、魚の色に似せて着色したタイプは1300円(いずれも税込み)。全国の釣具店のほか、SDGsまなび館の店頭、日本バスプロ協会のホームページで販売しています。
 今後は、塗料や接着剤も生分解できる素材で作ったルアーの商品化を目指す方針です。研究所の担当者は「釣りは環境に負荷をかけるレジャーというイメージがありますが、生分解できる素材の普及で払拭していきたいです」と話しています。

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