秋田県に貸与したクニマスが相次いで衰弱死したことを受け、山梨県は9月29日、秋田県にクニマス10匹を新たに送りました。養殖している県水産技術センター忍野支所から、1歳の成魚を大型トラックに載せて発送。12月にはさらに20匹を送る予定。
山梨県は2017年と19年に計40匹を秋田県に無償で貸し出しています。同県では仙北市の田沢湖クニマス未来館で展示しているほか、県水産振興センターで飼育しています。今年に入り寿命などで13匹が死に、残りが8匹となったため、秋田県が追加の貸与を要請していた。
今回は忍野支所の屋内飼育池で育てた10匹を、2匹ずつ酸素を詰めたビニール袋に収容。発泡スチロール箱にこん包して大型トラックに積み込みました。青柳敏裕支所長は「無事に秋田県に着き、元気に育ってほしい」と見送りました。
発送したクニマスは30日朝に同県に到着予定。クニマス未来館に2匹、水産振興センターに8匹送り、忍野村の地下水と同じ12度近くの水温にした水槽で飼育します。発送作業を見学したクニマス未来館の千葉俊成館長は「寿命でクニマスが減っていたのでありがたい。多くの人に見てもらい、環境保全の大切さや田沢湖の歴史を伝えたいです」と話していました。