甲府市大里地区に伝わる民話を題材にしたアニメ「弦間八兵衛と鮫」が完成し、15日に同市のリッチダイヤモンド総合市民会館で初上映される。アニメは、日本財団の「海と日本プロジェクト」の一環で、日本各地に残された海にまつわる民話をアニメ化し、次世代に語り継ぐ「海ノ民話のまちプロジェクト」として制作された。
八兵衛は、江戸時代初期に弓の名人として活躍し、甲斐国史に名前が残る。アニメは約5分で、駿河国(静岡県)から出航した八兵衛が、海中から現れ、船の進路を阻んだサメに相対する物語。
上映会は甲斐黄金村湯之奥金山博物館(身延町)の信藤祐仁館長も参加。トークショー形式で海がない山梨と海の関わりや武家の生活など、物語の背景を語る。
上映会は、市教委が開く戦国から江戸時代にかけての甲府を学ぶイベントの一環で、午前10時15分から。午前の部では他に、甲府北中の生徒が地域の歴史や文化を学んだ成果を発表。よろいかぶとの着付け体験などもある。来場者には抽選で、伝統菓子「がらがら」のオリジナル版や甲府にちなんだグッズが当たる。
午後の部(2時から)では、駿河台大の黒田基樹教授が講演。武田氏から甲府城主を務めた柳沢吉保、吉里の時代にかけての歴史などを紹介する。
参加無料。午前、午後の部とも定員各350人(両方の参加も可)。申し込みは市教委歴史文化財課、電話055(223)7324。
(画像 日本財団提供)